あなたのお子さんが通うかもしれない都立高校でいきなり「パソコンを買うので8~11万円を負担してください」と言われたらどうしますか?
- ダダでさえ学費等にお金がかかるのにパソコンなんて買ってられない
- 安く買える機種はある?
- 負担金を減らす方法はないのか?
- 東京都のICT化の構想は大丈夫なのか?
など、色々考えてしまいますし、都立高校でまともに使えるパソコンのスペックってどれくらいなのかもわかりませんよね?
今回は、都立高校で使用するパソコンの価格がなぜ8万円~11万円に設定したのか、またもっと安く手に入るおすすめのパソコンはあるのかなどを調べてみました。
都立高校のパソコンのスペックは大丈夫?安く買える機種はある?
東京都は、教育のICT化(情報通信技術化)を進める「TOKYOスマート・スクール・プロジェクト」を独自に進めて来た。この中で、都立高校の高校生に1人1台のPCを導入する具体的方法が決まり、8月30日にベンダー向けの仕様書が公表された。
仕様書では、来年4月に都立高校に入学する生徒に1人1台のPCを導入するとして、3種類のPCが示された。9月末までの入札で選ばれたベンダーは、仕様を満たすPCを準備して、販売サイトを開設して保護者に販売する。 この仕様書の中でPCは「保護者が私費で購入する」と明示され、しかも東京都が示した3種類のPCは、上限が「8万円」「9万円」「11万円」と、文科省が小中学校生に支給する際に想定した1台5万円の倍の価格となったのだ。
と、この仕様を満たすパソコンが8~11万円という提示に驚きを隠せないです。
東京都は都立高校で使用する1人1台端末の購入に補助制度を設ける方針を示した。保護者負担額を一律で3万円にする。来年度入学者から支援を開始。令和6年度に全都立高校生の1人1台の達成を目指す。
扶養する23歳未満の子どもが3人以上いる世帯には、さらなる補助として、負担金額を1万5千円まで減額する。
都は1人1台端末の導入に当たり、端末の推奨モデルを決定。ノートパソコン型、タブレット型、キーボードの着脱ができる2in1と呼ばれる型の3種類を用意する。
導入する種類はそれぞれの学校が決める。各校の指導方針に合うものを選択する。
生徒は入学時に学校が選んだ端末を買うことになる。都教委が用意した特設サイトから購入できる。既に同等の性能の端末を持っている場合、新たに購入するかどうかは現在検討中だという。
都立高校ではこれまでも、生徒自身のスマートフォンなどを活用して授業を行ってきた。しかしスペックが不十分であったり、画面が小さかったりなどの支障があったため、推奨端末の導入を決めた。
保護者負担額を一律で3万円にするそうですが、それでも負担はかなりのものになりそうですよね。
この仕様を満たすパソコンのスペックと、おすすめのパソコン
学習者用端末の標準モデル例は以下のスペックとなっているようです。
【Windows】
- OS:Windows10 Pro
- CPU:Celeron同等以上(2016年以降のもの)
- ストレージ:64GB
- メモリ:4G
- 画面サイズ:9~14インチ
【Chrome OS】
- OS:Chrome OS
- CPU:Celeron同等以上(2016年以降のもの)
- ストレージ:32GB
- メモリ:4G
- 画面サイズ:9~14インチ
【iPad】
- OS:iPad OS
- ストレージ:32GB
- メモリ:4G
- 画面サイズ:9~13インチ
【各共通仕様】
- 無線:IEEE 802.11a/b/g/n/ac以上
- LTE通信対応も可
- Bluetooth接続でないハードウェアキーボード
- 音声接続端子:マイク・ヘッドホン端子
- 外部接続端子:1つ以上
- バッテリー:8時間以上
- 重量:1.5Kg未満
- タッチパネル対応
- インカメラ/アウトカメラ
【保証】
- 原則1年
- センドバック方式
- 端末不調時の予備を常備
と、事細かく仕様の要件が出ていますが、この仕様に当てはまるノートPCの値段はいくら位が相場なのでしょうか?
Windowsの場合
WindowsPCで一番ネックになりそうなのはOSのが「Windows10 Pro」である事です。
市販されているパソコンのOSは「Windows10 Home」である事が多く、Pro版を購入するとなると選択肢がかなり限定されてしまいます。
WindowsパソコンだとLenovo Tablet 10 20L4S08V00 SIMフリー(参考販売価格:65,000円)あたりが該当しそうです。※現在商品がなかなか見つからない状況が出ています。
ChromeOSの場合
ですが、学習用に使うのであれば必ずしもWindowsパソコンではなくても良いみたいですので、価格も比較的高くないChromeOSであるChromeBookを購入するのがよいのかと思います。
5万円以下で購入できる物はないのか調べてみました。
価格ドットコムで見ると該当する中で使えそうなパソコンはFMV Chromebook WM1/F3 FCBWF3M13T_KC(参考販売価格59,000円程度)が学習者用端末の標準モデルのスペックの要件に当てはまると思います。
この機種であれば、都が提案している8万円のよりは安く済むので、ご家庭での金銭的な負担も減るのではないでしょうか。
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iPadの場合
またiPadについてですが本体はiPadかiPadAirのどちらかから選ぶ事となり、Bluetooth接続でないハードウェアキーボードというのは以下のようなものがあります。
- 純正のキーボード(値段が高い)
- LogicoolもSmart Connetorのキーボード
- Linghtning接続のキーボード
- Lightning – USBカメラアダプタを使ってUSBキーボードを接続
の方法がありますが、いずれにしろ選択肢が狭く厳しいものがあると思われます。
まとめ
- 東京都が示す仕様を満たすパソコンが8~11万円と高価
- 費用は保護者負担となる可能性が高い→保護者負担額を一律で3万円
- 学習者用端末の標準モデル例のスペックが謎に多く、全てを満たす製品が少ない
と、今回は来年度から東京都の都立高校で使用されるであろうパソコンについて調べてみました。
価格についても8~11万円は明らかに高いと思いますし、また仕様に感しても全てを満たす製品がどれだけあるのかも難しいかと思われます。
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